外壁塗装工事をする際には、あなたの家の外壁材に適した塗装工法が必要になります。
失敗しない塗装にするためにも、塗装工法や外壁材についての基礎知識を学んでおきましょう。
外壁塗装では、3つの施工法があります。
①刷毛(はけ)
②ローラー
③スプレー
外壁材の大きさや、仕様に応じて工法を使い分けます。
また、それぞれの施工方法のメリット・デメリットを知ることで、あなたの家が何で塗装するのが最適かがわかります。
失敗しない塗装にするために、工法の違いを学んでおきましょう。
塗装道具で歴史が長いのが、『刷毛(はけ)』です。
・塗る物の場所や形状に限定されず、塗装できる
・塗料の飛散がほとんどない
・時間がかかる
・職人の腕で仕上がりが左右される
・ナイロン繊維
・馬の毛
・羊の毛
・山羊の毛
・豚の毛
・植物繊維
用途に合わせて、これらの毛を使い分けます。
乾燥が早い塗料には、ナイロン製の刷毛を使います。
動物の毛の刷毛は、アルカリ成分に弱いので丁寧な管理が必要になります。
耐水性のある硬い紙や、合成樹脂の円筒に動物の毛や合成繊維を巻き付けた、筒状のローラーです。
・刷毛と比べると広範囲を塗装できるため、時間がかからない
・均等に塗膜を作りやすい
・道具のよさで仕上がりに差が出る
ローラーには、様々な種類があり、太さや毛足の長さに違いがあります。
・平滑な外壁面への塗装は、短毛タイプのローラーが適しています。
・粗い外壁面への塗装は、長毛タイプのローラーが適しています。
中毛タイプは、どんな外壁面にも適しています。
1番万能なローラーです。
安いローラーは、ローラー表面のうぶ毛が取れてきてしまったり、塗料の跳ね返りがあったりと問題があります。
質のいいローラーで塗装すると、気泡も出ず塗料の含みがいいので仕上がりが綺麗です。
ローラー塗装は飛散もしにくいです。
スプレーで塗料を霧状にして、外壁に吹付け塗装する工法です。
乾燥が速い塗料を塗装するときに使われる工法です。
・吹付けすることで、凹凸形状が立体感がでる
・広範囲を塗装できるため、時間がかからない
・塗料が飛散する
・スプレーガンの種類によっては音がうるさい
・塗装ムラがでやすい
1番塗装ムラが出やすいので、スプレー塗装で行う場合は工事後のチェックをしっかりする必要があります。
ムラがあれば、業者に指摘するようにしましょう。
ただ、最近のスプレーガンは、騒音も低く、飛散も抑えられるものが登場しているので、業者にどんな機械を使っているか聞くのもいいでしょう。
一般的な住宅に用いられる外壁材は、サイディング、モルタル、塗壁、タイル、ALCなどがあります。
現在、70%ぐらいはサイディングを使われます。
サイディングは、窯業系、金属系、樹脂系、木質系に分類されます。
ボード状の建材であるサイディングは、耐火性や耐久性などに優れている外装材です。
工場生産のため、品質が均一で、比較的低価格な商品から性能を高めた高価な商品まで、バリエーションが豊富です。
それでいて、施工も簡単なのが魅力的です。
・窯業系=セメントなどを原料とし、繊維質原料を加え成型したもの
・金属系=塗装ガルバニウム銅板などを表面材とし、裏面材やしん材で構成された建材
・樹脂系=塩化ビニル樹脂が主な素材
・木質系=天然木に塗装や表面処理などをしたもの
その中でも多く使用されているのが、窯業系や金属系です。
モルタルは、セメントと砂、混和材を混ぜ、水を加えて練ったモルタルを下地に樹脂系の素材などを塗装する方法。
仕上がり具合により、様々な表情が生まれるのが特徴です。
また、最近では健康住宅への関心の高まりから、漆喰など自然素材の塗壁も注目されています。
吸放湿性能が優れ、カビや細菌も発生しにくい素材です。
粘土を原料に鉱物を混ぜて成型し、焼成した素材。
水分を吸収しにくく、耐久性や耐火性に優れているが特徴です。
汚れが目立たず、色落ちや劣化の心配も少ないため、メンテナンスがあまり必要ないことも魅力。
コストは他の素材よりも高いです。
ALCは、軽量気泡コンクリートの一種です。
石炭質材料とけい酸質材料を微粉末にして水と混ぜ、ガス発生剤を添加して気泡を作り、固まった後に高温高熱で養成して硬化させたものです。
軽量で、耐火性能が高く、加工が簡単なのが特徴です。